宇都宮将棋センター 自戦記(門屋)

 

自戦記 第7局 練習対局(先)居飛車5筋位取り 対 三間飛車   

                 

               (掲載日、令和2年4月28日・火)

 

 

対局日 令和2年1月② 持ち時間無制限

 

   (会場 宇都宮将棋センター)

                  

 

(先手)五段 門屋 良和

 

(後手)二段 小学6年生男子(当時)

   

 

 

初手からの指し手(横へ読んでいく)

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲2五歩 △3三角  

▲4八銀 △9四歩 ▲9六歩 △3二飛(途中図)  

▲6八玉 △4二銀 ▲7八玉 △6二玉 ▲5八金右△7二銀  ▲5六歩 △7一玉 ▲3六歩 △5二金左▲4六歩(第1図) 

 

 戦型は今度は後手番となった小学6年生が、△3二飛(途中図)

三間飛車に振った。

 

 第1図の▲4六歩は、状況により▲3七桂から▲4五歩の決戦をみせたもの。

 

第1図からの指し手

      △4三銀 ▲5五歩 △6四歩 ▲4七銀 △6三金  ▲5六銀  △3一飛 (2図)  

 

 ▲4六歩(第1図)に、△4三銀と備えた。

 

 ▲5五歩は、5筋位取りを目指した作戦。他に、▲4五歩の仕掛けもあるところ。

 

 ▲5六銀で位を確保した。

 

 △3一飛(第2図)では、△8二玉(A図)と囲いに入っておくのが

良かったと思う。

 

 

第2図からの指し手

▲1六歩 △1二香 ▲4五歩 △同 歩 ▲3七桂 △4一飛  ▲4五銀(第3図

 

 

 ▲1六歩の端歩突きは、▲3七桂跳ねの準備で、△1五角からの桂取りをあらかじめ防いだ。

 

 △1二香は、先手側の角ラインから外した。決戦となった時に、

▲1一角成と、香を直ぐに取られないようにした。細かいところだ。

 

 ▲4五歩△同歩に▲3七桂と跳ね、▲4五桂を含みにする。

 

 △4一飛は、戦いが起こった4筋へ飛車を移動させるのは基本。

 

 ▲4五銀第3図では、▲4五桂の角取りもあった。

以下、△5一角▲5四歩△同銀▲2二角成(B図)△4五銀▲3二馬

△5六銀▲4一馬△3三角▲4四歩(C図)△同角▲4二飛(▲6三馬

△同銀▲4二飛の詰めろ角取りもあり)△9九角成▲6三馬(D図)

ある(△6三同銀は▲8二金の詰み)。ただし、D図で、△6二香と受けられると一筋縄ではいかない。

 

 

第3図からの指し手

     △4四歩 ▲5六銀 △8二玉 ▲6八銀 △7四歩  ▲5七銀 △7三桂 ▲4六銀 △8四歩 ▲2六飛 △5一角  ▲3五歩 (第4図)

 

 △4四歩と銀取りに打つところでは、△5一角(E図)と引き、次に、△3三桂と跳ねて銀取りにさばく手が有力だった。

 

 ▲5六銀から△8四歩まで駒組が進んでいく。

 

 ▲2六飛は、飛車を上がらずに▲3五歩では△同歩▲同銀のとき、

△3六歩と桂取りに打たれてしまう。▲2六飛は△3六歩の守り。

 

 △5一角に▲3五歩で第4図へ。

 

第4図からの指し手

     △3一飛 ▲7九角 △5四歩 ▲同 歩 △同 銀  ▲5五歩 △4三銀 ▲3六飛 △1四歩 ▲4五歩 △同 歩  ▲同銀左 △4四歩 ▲3四銀 △3二銀 ▲2四歩 △同 歩  ▲2三歩 △3三銀 ▲4三銀成投了図) 

 

 まで、67手で門屋五段の勝ち

 

 

 

 △3一飛は、▲3四歩なら△同銀から△3五銀をみせた。

▲7九角は、△3五歩なら▲同銀だ。お互いに、歩を取ってもらいたい場面だ。

 

 △5四歩▲同歩△同銀▲5五歩に△4三銀と引いたが、強く△6五銀は▲同銀△同歩(△同桂は▲6六歩の桂取り)▲4三歩(F図)があり、

▲4二銀の両取りや、▲9七角の飛車取りも残る。

 

 △4三銀に▲3六飛と寄って3筋に力を加え、△1四歩に▲4五歩と

二枚銀の厚みを生かして攻める。

 

 △4五同歩では△6二角(G図)もあるが、▲2四歩△同歩▲4四歩

△同銀(△同角は▲4五銀左)▲3四歩△3五歩(H図)▲2六飛

△3四飛▲4五歩△5三銀(△3六歩の桂取りは▲4四歩、また△3三銀は▲2九飛と引き△3六歩の桂取りは▲3五歩の飛車取り)▲3五銀

(I図)で先手側良し。

 

 △4五同歩には▲同銀左△4四歩に▲3四銀と出る。△同銀なら▲同歩で良い。

 

 本譜△3二銀と引くが、▲2四歩と突き捨てて△同歩に▲2三歩と

垂らして▲2二歩成を狙う。

 

 △3三銀の受けには▲4三銀成(投了図)で終局となった。

後手側の飛車角が抑え込まれては戦いようがない。

 

 投了図から先手側の狙いとして、▲5四歩と突き、①△同金は▲5三歩の垂れ歩。②△5二歩は▲5五銀と出れば、角道と飛車の横効きが通り、大駒の働きが良くなる。

 

 本局は振り飛車側の大駒のさばき方に、さらなる工夫が必要であった。

 

令和21月②

先手:五段 門屋 良和

後手:二段 小学6年生男子(当時)

 

▲7六歩  △3四歩  ▲2六歩  △4四歩  ▲2五歩  △3三角  

▲4八銀  △9四歩  ▲9六歩  △3二飛  ▲6八玉  △4二銀  

▲7八玉  △6二玉  ▲5八金右 △7二銀  ▲5六歩  △7一玉  

▲3六歩  △5二金左 ▲4六歩  △4三銀  ▲5五歩  △6四歩  

▲4七銀  △6三金  ▲5六銀  △3一飛  ▲1六歩  △1二香  

▲4五歩  △同 歩  ▲3七桂  △4一飛  ▲4五銀  △4四歩  

▲5六銀  △8二玉  ▲6八銀  △7四歩  ▲5七銀  △7三桂  

▲4六銀  △8四歩  ▲2六飛  △5一角  ▲3五歩  △3一飛  

▲7九角  △5四歩  ▲同 歩  △同 銀  ▲5五歩  △4三銀  

▲3六飛  △1四歩  ▲4五歩  △同 歩  ▲同銀左  △4四歩  

▲3四銀  △3二銀  ▲2四歩  △同 歩  ▲2三歩  △3三銀  

▲4三銀成 まで、67手で門屋五段の勝ち