宇都宮将棋センター 自戦記(門屋)

 

自戦記 第9局 練習対局(先)居飛車▲5七銀左 対 四間飛車   

                 

               (掲載日、令和3年2月17日・水)

 

 

対局日 令和2年12月① 持ち時間無制限

 

   (会場 宇都宮将棋センター)

                  

 

(先手)四段  S君 (小学五年男子)

 

(後手)五段  門屋 良和

   

 

 

初手からの指し手(横へ読んでいく)

2六歩 3四歩 7六歩 4四歩 4八銀 3二銀  

6八玉 4二飛(途中図) 7八玉 6二玉 

5六歩 7二銀 9六歩 9四歩 5八金右

                           (第1図)

 小学5年生のS君との練習対局から。

 

 △4二飛(途中図)で四間飛車、S君は居飛車。

 ▲5八金右第1図)で舟囲いに組む。

 

 

第1図からの指し手

      7一玉 6八銀 4三銀 2五歩 3三角  5七銀左  (第2図)  

 

 S君は▲5七銀左第2図)型に組む。急戦志向だ。

 

第2図からの指し手

 

     6四歩 4六歩 3二金 3六歩 7四歩 

1六歩 1二香 3七桂  第3図) 

 後手3二金型に、S君は▲3七桂第3図)で対応。

他に、▲3七銀から▲2六銀の棒銀戦法も有力である。

 

第3図からの指し手

         6三銀 4七銀 7二飛 6六銀 5四歩  

6八金上 6五歩  第4図) 

 

 

 △6三銀は、△7二飛から△7五歩の狙いで、玉頭攻め!

S君は▲4七銀(二枚銀)から、△7二飛に▲6六銀と受ける。

 

△6五歩の銀取りで、第4図となる。

 

 

第4図からの指し手

 6五同銀 7三桂 9七角 6五桂 5三角成 

                           (第5図) 

 

 S君は強く▲6五同銀と取る。

 

△7三桂の銀取りに▲9七角では、▲6六歩(A図)△6五桂▲同歩の

銀桂交換も有力。(結果的にこの方が良かった。)

(後手側は守りの桂がなくなり、囲いが弱くなる。)

 

 △6五桂(銀得)に、▲5三角成(第5図)で王手をかける!

 

 

第5図からの指し手

        6二金 8六馬 4五歩 同 桂 9九角成 

5三桂成 第6図)

 

 △6二金に▲8六馬と引く。

 

 △4五歩(角道を開ける)に、S君は勢いよく▲同桂△9九角成

(馬を作る)▲5三桂成(6図)で、金銀両取りをかける。

 

 

第6図からの指し手

       5三同金 同 馬 6二銀 8六馬 8四香  

9七馬 7五歩(第7図)

 

 ▲5三桂成(6図)△同金▲同馬(王手)に△6二銀と受ける。

S君にはこれ以上の攻めが無いから、▲8六馬と引いた。

 

 しかしながら、私の手番となって、△8四香(攻防手)の馬取りから、▲9七馬△7五歩(7図)となって、飛車が使えてきた。

 

 反撃開始となる!

 

 

第7図からの指し手

 7五同馬 8七香成 同 玉 7五飛 同 歩 8九馬  4一飛 (第8図)

 

 △7五歩(7図)に▲馬と取る。なお、▲同歩なら△7六桂(B図)と金取りに打ちつつ、先手玉を包囲網。

 

 △8七香成から△8九馬まで進行し、寄せに入る。

 

 S君は、▲4一飛(第8図)で、王手をかけた。

 

 

第8図からの指し手

       6一歩 7四香 7三桂 8四歩 7四銀  

同 歩 8五香 (第9図)

 

 ▲4一飛(第8図)の王手に、△6一歩(底歩)と受けさせ、歩切れにさせる。

 そして、▲7四香(王手)が、S君期待の一手!

後手側に、持ち駒の歩が無くなっているから、△7三桂と打たせた。

 

 続いて、▲8四歩は、△同歩なら▲8三歩(C図)の詰めろを見せた手だ(次に、▲8二金)。

 

 そこで、▲8四歩の時に、△7四銀(香を取る)▲同歩に、

8五香(第9図)と打ち返して、王手をかける。

 

 

第9図からの指し手

7六玉 9八馬 7五玉 9七馬7六玉 8六馬  

6六玉 7五角 (投了図) 

 まで、76手で門屋の勝ち 

 

 

 8五香(第9図)からは詰んでいた。

▲8六銀(D図)は、△同香▲同玉△8五銀▲7五玉△6三桂(E図)

▲6四玉△7五角(F図)まで。

 

 本譜、▲7六玉とかわし、△9八馬に▲7五玉となる。次の△9七馬(王手)では△6三桂から3手詰みだった(E図からF図と同じ要領)。

 

 なお、本譜の▲7五玉で、▲6六玉は△3九角(G図)▲4八銀

△8八馬▲7六玉△6四桂(H図)▲7五玉△9七馬▲6六玉△4八角成▲同飛△7五銀(I図)まで。(変化は多い)

 

 △9七馬▲7六玉△8六馬▲6六玉に△7五角(投了図)で詰みとなり、終局となった。

 

 S君は勢いよく攻めてきたが、駒損が大きく、玉のそばに馬を作られてしまった。

 また、研鑽に励んでください。

 

 

 

 

 

 

先手 四段 S君 (小学五年男子)

後手 五段 門屋 良和

 

 

▲2六歩  △3四歩  ▲7六歩  △4四歩  ▲4八銀  △3二銀  

▲6八玉  △4二飛  ▲7八玉  △6二玉  ▲5六歩  △7二銀  

▲9六歩  △9四歩  ▲5八金右 △7一玉  ▲6八銀  △4三銀  

▲2五歩  △3三角  ▲5七銀左 △6四歩  ▲4六歩  △3二金  

▲3六歩  △7四歩  ▲1六歩  △1二香  ▲3七桂  △6三銀  

▲4七銀  △7二飛  ▲6六銀  △5四歩  ▲6八金上 △6五歩  

▲同 銀  △7三桂  ▲9七角  △6五桂  ▲5三角成 △6二金  

▲8六馬  △4五歩  ▲同 桂  △9九角成 ▲5三桂成 △同 金  

▲同 馬  △6二銀  ▲8六馬  △8四香  ▲9七馬  △7五歩  

▲同 馬  △8七香成 ▲同 玉  △7五飛  ▲同 歩  △8九馬  

▲4一飛  △6一歩  ▲7四香  △7三桂  ▲8四歩  △7四銀  

▲同 歩  △8五香  ▲7六玉  △9八馬  ▲7五玉  △9七馬  

▲7六玉  △8六馬  ▲6六玉  △7五角  

 まで、76手で門屋の勝ち